土地区画整理組合は、任意に売買契約を締結して、施行地区内の組合員の土地や、施行地区外の第三者の土地を取得できるのでしょうか?

まず、土地区画整理組合は、土地区画整理法22条によって「法人とする」と定められていますが、「法人」とは権利義務の主体となり得る資格のことで、自分の名前で財産も取得することもできます。土地区画整理法上も、土地区画整理組合が保留地という土地の所有者となれることは規定がされています。したがって、土地区画整理組合が組合員又は第三者と売買契約を締結して、土地の所有者となることが原理的に不可能であるということはありません。

しかし、土地区画整理法上、土地区画整理事業の手続は比較的詳細に定められており、そこでは、組合が組合員から土地を買い取るようなことや、第三者から土地を購入することは想定されていません。したがって、原則として、土地区画整理事業の目的から、組合は、組合員や第三者から土地を購入することはできない(違法である。)と解されることになります。例えば、換地操作のための買収は利殖目的での買収などを組合は行うことができません。

ただし、上記のとおり、原理的に組合が土地を所有できないわけではありませんので、「目的的に非常に限定される場合には可能」というふうに考えられています。例えば、施行地区内に産廃施設があり、他の地権者からの要請により、産廃施設に施行地区内から転出してもらいたい場合や、一次的な代替地としてやむを得ず施行地区外の土地を取得する場合などがその例です。

まとめると、組合は、原則として、(保留地以外の)土地売買はできないが、区画整理事業を遂行するために特別の必要性があり、しかも土地を取得してもすぐに売却できるなど区画整理事業の施行に支障をきたさない例外的な場合には、許されることもあるということになるかと思います。


参考文献:問答式土地区画整理の法律実務(第2巻)530頁以下